脂肪酸の名前事典

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・ラウリル 硫酸ナトリウム
・ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド
・ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル
と聞いて、すぐに構造式が浮かびますでしょうか?
おおよそはイメージできるものの、「炭素数はいくつ?」と悩まれる方も多いのではと思います。

多くの長鎖アルキルには慣用名が付けられており、そのため脂肪酸や高級アルコール、それらから合成された界面活性剤などは名称が分かりにくいものが多くあります。

今回よく目にする慣用名を調べてまとめてみましたので、宜しければご覧ください。 

[炭素数12]

系統名 : ドデシル- Dodecyl-
慣用名 : ラウリル- Lauryl-
高級アルコール名 : ドデカノール Dodecanol
脂肪酸名 : ラウリン酸 Lauric acid

一口メモ :
ラウリン酸はココナッツオイルやヤシ油(パーム油)に多く含まれる。
陰イオン界面活性剤であるラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム)は有名であり、非常に多くの用途で使用されている。

[炭素数14]

系統名 : テトラデシル- Tetradecyl-
慣用名 : ミリスチル- Myristyl-
高級アルコール名 : テトラデカノール Tetradecanol
または ミリスチルアルコール Myristyl alcohol
脂肪酸名 : ミリスチン酸 Myristic acid

一口メモ :
ミリスチルという慣用名は、ナツメグの学名Myristica fragransに由来する。



 
[炭素数16] 

系統名 : ヘキサデシル- Hexadecyl-
慣用名 : セチル- Cetyl-、パルミチル- Palmityl-
高級アルコール名 : セタノール Cetanol
または セチルアルコール Cetyl alcohol

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脂肪酸名 : パルミチン酸 Palmitic acid 

一口メモ :
セタノールは常温常圧で固体の脂肪酸。
クジラの油から採取されたことから、くじら座のラテン語表記Cetusが語源となっている。
植物油にも含まれ、パーム油(palm oil)から採取されることからパルミチル-の慣用名となった。

[炭素数18]

系統名 : オクタデシル- Octadecyl-
慣用名 : ステアリル- Stearyl-
高級アルコール名 : ステアリルアルコール Stearyl alcohol
飽和脂肪酸名 : ステアリン酸 Stearic acid
不飽和脂肪酸名 : オレイン酸 Oleic acid、リノール酸 Linoleic acid、α-リノレン酸 α-Linolenic acid 

一口メモ :
ステアリルの語源は牛脂を意味するギリシャ語stearから。
体内でステアリン酸はオレイン酸へと酸化される。
不飽和脂肪酸となることで融点が下がり、液体として体内に蓄えられる。 

オレイン酸は9位にシス型二重結合を持ち、リノール酸は9位と6位にシス型二重結合を持ち、α-リノレン酸は9位、9位および3位にシス型二重結合を持つ。
(いずれもω末端、つまりアルキル鎖末端を1位として数えている。) 

リノール酸とα-リノレン酸はヒトの体内では生合成出来ないため、必須脂肪酸である。

 

[炭素数20]

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系統名 : イコシル- Icosyl-
慣用名 : エイコシル- Eicosyl- ジデシル- Didecyl-
高級アルコール名 : エイコサノール Eicosanol
飽和脂肪酸名 : アラキジン酸 Arachidic acid、エイコサン酸 Eicosanoic acid
不飽和脂肪酸名 : アラキドン酸 Arachidonic acid 

[番外編 : 炭素数20以上] 
エイコサペンタエン酸 Eicosapentaenoic acid 略称EPA
(炭素数20、シス型二重結合5)
ドコサヘキサエン酸 Docosahexanoic acid 略称DHA
(炭素数22、シス型二重結合6)
一杯メモ : araキドン酸はω-6填充の仲间であり、细胞间のシグナル伝达に使われる必须土地。
EPA、DHAは昔から「头が良くなる栄养素」として有名だが、最近でもはω-3肥料として注目されている。(炭素数18で绍介したα-riboren酸も)この仲间)まだまだありますが、
今日はこの辺りで。