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化学を学んでいくうちに見慣れない単位「mol」に辿り着きます。化学の最初の壁と言っていいほどイメージを掴みにくいと言いますか理解が難しく躓くところです。今回はこのmolについて見ていこうかと思います。
摩尔(mol)は化学において重要な単位であり、原子や分子などの構成要素の数を表すために使用されます。具体的には、12 gの炭素同位体12Cに含まれる原子数と等しい数の構成要素を含む物質の量を1 molと定義します。
アボガドロ定数は、12 gの12Cに含まれる原子数を示す定数であり、その値は約6.022140857×10^23個です。つまり、1 molの物質には約6.022×10^23個の構成要素が含まれることになります。
標準状態(温度が0℃、圧力が1気圧)における1 molの気体の体積は、全ての気体に対して約22.4 Lとなります。この値は気体の種類によらずほぼ一定です。
例えば、次の反応式を考えてみましょう。
CH4 + 2O2 → 2H2O + CO2
この反応式では、1 molのメタン(CH4)が反応すると、酸素(O2)はいくつ必要かという問題が出されています。
反応式の係数を見ると、メタン1 molと酸素2 molが反応します。この係数の比はmol比として扱うことができます。
つまり、メタン1 molに対して酸素2 molが必要となります。従って、酸素分子は2 mol必要です。
アボガドロ定数を用いて計算すると、2 molは約12.0×10^23個に相当します。
以上のように、摩尔の概念とアボガドロ定数を理解することで、反応式などの化学的な問題を解決する際に便利に活用できます。